旅行中やドイツでの生活の中で、思いがけないトラブルに直面することは誰にでもあります。パスポートやカードの紛失、事故、急な体調不良、盗難など―― そんなとき、どこに連絡すればいいのかを知っているだけで、落ち着いて行動することができます。
ここでは、ドイツで覚えておくと安心な緊急時の連絡先を、旅行者と在住者どちらにも役立つようにまとめて紹介します。

必要にならないのが一番ですが、もしもの時のために
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🆘 まず覚えておきたい共通の緊急番号
ドイツでは、緊急時に覚えておくべき番号は二つだけです。警察は110、消防と救急は112。
この二つを知っていれば、どんな場面でも的確に助けを呼ぶことができます。
通報すると、オペレーターが状況を確認するためにいくつか質問をします。「どこで(Wo)」「何が起きたのか(Was)」「何人が関わっているか(Wieviele)」「誰が通報しているか(Wer)」──この四つの基本を落ち着いて伝えることが大切です。
英語でも対応してもらえる場合もありますが、ドイツ語が分からなくても慌てずに、ゆっくり話せば大丈夫です。

先ずは言うべきことを紙に書き出して準備してから電話をかけるといいですよ
✈️ 旅行中にトラブルが起きたとき
📕 パスポートの紛失・盗難の場合
せっかくの旅行中にパスポートを失くしてしまったら・・・本当にショックですね。先ずは落ち着いて、最寄りの日本公館(日本大使館・総領事館)へ連絡しましょう。必要な手続きの後に再発行してもらえます。
在ドイツ日本国大使館(ベルリン):Tel: 030-21094-0/公式サイト
在ハンブルク総領事館:Tel: 040-333017-0/公式サイト
在デュッセルドルフ総領事館:Tel: 0211-16482-20 /公式サイト
在フランクフルト総領事館:Tel: 069-238573-0/公式サイト
在ミュンヘン総領事館:Tel: 089-4176040/公式サイト
💳 クレジットカードの紛失・盗難の場合
ドイツ共通のカード停止窓口で一括停止をしましょう。ドイツ語のみなのでハードルが高い場合は、それぞれのカードの窓口に問い合わせてください。
116 116(Sperr-Notruf)/ウェブサイト(独)
Visaカード:0800-811-8440(ドイツ)/Collect +1-303-967-1096(世界共通)
日本語ウェブサイト
Mastercardカード:0800-071-3542(ドイツ)/Collect +1-636-722-7111(海外共通)
日本語ウェブサイト
🚑 旅行中に病気になったら
旅行中に体調を崩した場合は、ホテルや滞在先のスタッフに最寄りの医者や救急医(Notarzt)に連絡してもらうのが確実です。夜間・休日対応のドイツ全国共通の番号「116117」はありますが、対応は原則ドイツ語になります。公式サイト(英)

私はトルコ一人旅の途中で真夜中に具合が悪くなり、トルコ語しか喋れないホテルスタッフに救急車を呼んでもらったことがあります。でも医療関係者はどの国もある程度英語が出来ることが多いですよ。
🏠 在住者が覚えておきたい緊急連絡先と対処法
🩺 夜間・休日の医療
体調不良やけがなどで通常の診療時間外に医師の診察が必要な場合は、全国共通の医療当番サービス「116117」 に電話をかけると、近くの診療可能な医師や救急外来を案内してもらえます。対応は原則ドイツ語ですが、英語でのやり取りが可能な場合もあります。
📞116 117(ドイツ全国・24時間・独語)公式サイト(英) ※命の危険がある場合は 112(救急)
🔑 鍵を紛失した場合(Schlüsseldienst)
鍵をなくして閉め出されてしまった場合は、まず管理人や大家に連絡してみてください。自分で探す場合は、Google等で「Schlüsseldienst + 地域名」で検索し、口コミ評価の高い業者を選び、料金を事前に確認するのが安心です。※2025年現在、平日で80〜120ユーロ前後、夜間や休日は150〜250ユーロ程度が目安です。
💡 ガス・電気の緊急トラブル(Stadtwerke)
ガス漏れや停電などのトラブルが起きた場合は、まず管理人や大家に連絡してください。緊急の場合は自分で契約している Stadtwerke(公共事業会社)の緊急番号に問い合わせましょう(例:Mainova(フランクフルト)、SWM(ミュンヘン)、Stadtwerke Düsseldorf など)
🚗 ADACロードサービス(日本でいうJAFにあたるサービス)
ドイツ最大の自動車クラブ ADAC(Allgemeiner Deutscher Automobil-Club) のロードサービスです。会員であれば、車の故障や事故の際に24時間対応してもらえます。高速道路上では、非常電話(Notrufsäule)からもADACにつながる場合があります。
🔹 電話番号:22 22 22(ADAC会員専用)
🔹 非会員の場合:089-2020-4000(有料)
👜 スリ・置き引き・荷物の紛失にあった場合
財布や荷物を盗まれた・失くした場合は、まず最寄りの警察署(Polizei)で盗難・紛失届(Anzeige)を提出します。盗難証明書(Diebstahlbestätigung) は、保険金請求の際に必要になります。その後、Fundbüroにも問い合わせましょう。
▶遺失物センター(Fundbüro)とは?
鉄道や公共交通機関、空港などで荷物を紛失した場合は、各施設の遺失物センター(Fundbüro)に問い合わせてみましょう。ドイツ鉄道(DB)には専用サイト「DB Fundservice」があり、オンラインで紛失届を提出することも可能です。※ Fundbüroの届出は警察への盗難届とは別扱いのため、保険金の請求には警察の盗難届(Diebstahlanzeige)が必要になります。

私も15年くらい前に駅のトイレで置き引きに会いました!壁のフックにバッグをかけていたら、隣の個室から腕がのびてきて、上からバッグを盗られたんです!その後は警察に行ったりFundbüroに行ったり、本当に大変でした。皆さんもくれぐれもお気をつけて!
🎌 その他、日本語でのサポート
❤️🩹 日本語で受けられるこころの相談機関・窓口
心の不調を感じたときは、無理をせず日本語で相談できる専門窓口を利用しましょう。デュッセルドルフ、デュースブルク、フランクフルト、ベルリンにあり、遠方からの場合は、面談だけでなくZoomで対応している窓口もあります。Group With 様がまとめられたページをご紹介します。
日本語で受けられるこころの相談機関・窓口
🫱🏻🫲🏻 在留日本人のための健康支援ネットワーク│JAMSNET-ドイツ
JAMSNET-ドイツは、ドイツ在住の日本人医療関係者による支援ネットワークです。日本人が安心して医療を受けられるよう、医療情報の共有や講演会などの活動をしておられます。
JAMSNET-ドイツ
🏡ドイツの日常生活や社会のしくみ、現地での暮らしに役立つ情報は[ドイツ生活と文化カテゴリー]にまとめています。生活の知恵から文化的な習慣まで、実際に暮らす目線で分かりやすく紹介していますので、滞在中の参考にぜひご覧ください。
🕊️ さいごに
トラブルに巻き込まれないよう気を付けてはいても、思いもかけない事態は誰にでも起こり得ることです。万一のときにも落ち着いて対応できるように、常日頃から必要な情報をメモなどにまとめておくことをお勧めします。

この記事が、ドイツで暮らす人や訪れる人の安心につながれば幸いです。


