『ベルサイユのばら』で有名な漫画家・池田理代子先生の名作『オルフェウスの窓』は、ドイツのレーゲンスブルクが舞台の一部になっています。美しい旧市街(Altstadt)がまるごとユネスコ世界遺産に登録されていたりと、見るべきところがあまりにも多すぎるため、今回は「聖地巡礼」スポットに絞ってご紹介します。★本ページにはプロモーションが含まれています。

その他の見どころは次の機会に、別記事でご紹介しますね!
レーゲンスブルク(Regensburg)ってどんな街?
ミュンヘンから電車で約1時間半、バイエルン州を流れるドナウ川のほとりに位置する古都レーゲンスブルク。かつては中世ヨーロッパの交易の一大拠点として栄え、神聖ローマ帝国の帝国議会が長きにわたって開催されていたほど、政治・経済の両面で重要な役割を果たしていました。
第二次世界大戦では奇跡的に大規模な爆撃を免れたため、中世の石畳の路地やゴシック建築が今も色濃く残っています。タイムスリップしたかのような街並みが、今も世界中から訪れる人々を魅了してやみません。
日本では『オルフェウスの窓』の舞台としても広く知られており、連載終了から45年近くが経った今も、熱心なファンが作品ゆかりの地を訪れています。
『オルフェウスの窓』とは
『オルフェウスの窓』は、池田理代子による歴史ロマン漫画です。物語の始まりは、ドイツ・レーゲンスブルクの音楽学校。そこには、ひとつの伝説がありました。
「オルフェウスの窓から最初に見た女性と恋に落ちる。しかし、その恋は悲劇に終わる」
主人公のユリウスは、ある事情から男装して音楽学校に通う少女。彼女はそこで、ロシア貴族の青年クラウス、そして音楽家を志すイザークと出会います。三人の運命は、恋愛、家族の秘密、身分、革命、戦争といった大きな時代の流れに巻き込まれながら、やがてドイツからロシアへと広がっていきます。
レーゲンスブルク編は、物語全体の出発点であり、ユリウス、クラウス、イザークの運命が交差する“始まりの街”として、とても重要な舞台です。
レーゲンスブルクへの行き方とチケット
列車でのアクセス
🚈ミュンヘン中央駅から、地域列車RE2かRE25で、レーゲンスブルク中央駅まで乗り換えなしで約1時間半。片道34ユーロ(2026年5月現在)
🚈ニュルンベルク中央駅から、地域列車RE40でレーゲンスブルク中央駅まで乗り換えなしで約1時間半。片道32,50ユーロ(2026年5月現在)
ドイツ全国の公共交通機関が定額で乗り放題になる「Deutschlandticket(ドイチュランドチケット)」も利用可能。月額63ユーロで、旅行者でも使えます。
詳細は▶ Deutschlandticketは旅行者も使える?購入方法・注意点まとめ
レーゲンスブルク中央駅に到着したら
①中央駅外観

②中央駅にはスーパーEDEKAが入っています。朝6:00から深夜00:00 まで毎日営業しているので、観光を始める前にここで飲み物やスナックを買っておくと便利です。

③中央駅正面出口を出たら、そのままマキシミリアン通り(Maximilianstrasse)を進みます。聖地巡礼ルートの最初の目的地『ケプラー記念碑』はすぐ近くです。

おすすめモデルコース

ここでは、1日で効率よく「聖地巡礼」が出来るルートをご紹介します。
午前中
- レーゲンスブルク中央駅
- ケプラー記念碑
- パークホテル・マキシミリアン
- トゥルン・ウント・タクシス城
- レーゲンスブルク大聖堂
- ヒストリッシェ・ヴルストクッフルで昼食
午後
- ヒストリッシェ・ヴルストクッフルから、 石橋(シュタイナーネ橋)へ
- 遊覧船でヴァルハラ神殿へ
レーゲンスブルク観光名所ガイド|「オルフェウスの窓」の舞台を訪問
ケプラー記念碑(Keplerdenkmal)

ケプラー記念碑は、レーゲンスブルク中央駅から旧市街方面へ歩き始めてすぐの公園内にあります。ヨハネス・ケプラーは、惑星の運動に関する「ケプラーの法則」で知られる天文学者で、晩年にレーゲンスブルクを訪れ、この地で亡くなりました。記念碑は 1808年建立、ケプラーに捧げられた丸い神殿型の記念碑で、中央にケプラーの胸像があります。
『オルフェウスの窓』では、イザークがレーゲンスブルク管弦楽団とともに、ベートーヴェンのピアノ協奏曲第5番「皇帝」を演奏する場面の舞台として登場します。
📍Albertstraße 14, 93047 Regensburg
パークホテル・マキシミリアン(Park Hotel Maximilian)

パークホテル・マキシミリアンは、現在「Eurostars Park Hotel Maximilian」として営業している、レーゲンスブルクの歴史あるホテルです。公式サイトでは、市民や旅行者に長く親しまれてきたランドマーク的な存在として紹介されています。
『オルフェウスの窓』では、ショルツ先生がレーゲンスブルクに滞在する場面で登場するホテルとして知られています。また、後半ではダーヴィトの滞在先としても描かれ、作品ファンにとって印象に残るスポットのひとつです。
📍Maximilianstraße 28, 93047 Regensburg
🌐公式サイト(英)
トゥルン・ウント・タクシス城(Schloss St. Emmeram, Thurn und Taxis)

トゥルン・ウント・タクシス城は、聖エメラム宮殿とも呼ばれる、トゥルン・ウント・タクシス家の居城です。500以上の部屋を持つドイツ最大級の私有城で、もとは聖エメラム修道院の建物群をもとに発展しました。
『オルフェウスの窓』の読者にとっては、聖ゼバスチアンの校舎や敷地、そして物語の運命を象徴する「あの窓」のモデルとされる、レーゲンスブルク巡礼の中心ともいえるスポットです。


📍Emmeramspl. 5, 93047 Regensburg
城内はガイドツアーでのみ見学が可能。チケット 大人17ユーロ~(約90分)
🌐公式サイト(英)
🌐チケットショップ
「窓」への行き方について
実は私がレーゲンスブルクを訪れたのは数年前で、どうやって上記の写真の場所にたどり着いたか失念してしまいました💦Googleマップで確認したところ、シュロス・エンメラム・パークからの景色がこの写真と一致しているようです。森の中を通り、木々の向こうに窓のある建物が見えたことを覚えています。訪問される方は、現地でご確認の上お出かけください。
レーゲンスブルク大聖堂(Dom St. Peter)

レーゲンスブルク大聖堂は、バイエルンを代表するゴシック建築のひとつで、レーゲンスブルク旧市街を象徴する存在です。遠くからも見える2本の尖塔が印象的で、公式観光サイトでも「ユネスコ世界遺産都市レーゲンスブルクの中心」と紹介されています。内部では、13〜14世紀の色鮮やかなステンドグラスも見どころです。

『オルフェウスの窓』では、レーゲンスブルクという街を象徴する背景として、たびたび印象的に描かれているスポットです。作品の舞台となる古都の雰囲気を、視覚的に強く支えている存在といえます。
📍Domplatz 1, 93047 Regensburg
入場無料
11月~3月: 6:30 – 17:00
4月、5月、10月: 6:30 – 18:00
6月~9月:6:30 – 19:00
🌐公式サイト(英)
🌐こちらのページから、公式の英語パンフレット(PDF)がダウンロードできます。
ヒストリッシェ・ヴルストクッフル(Historische Wurstkuchl)

ヒストリッシェ・ヴルストクッフルは、レーゲンスブルクを代表する世界最古のソーセージ屋さんです。公式サイトでは、500年以上続く歴史ある店として紹介されており、昔ながらの炭火焼きグリル、手作りのブラートヴルスト、自家製ザワークラウト、歴史的なレシピによる甘いマスタードが名物です。



中世には、石橋や大聖堂周辺で働く石工や港湾労働者たちが、ここで食事をとって力をつけていたとされています。現在も、定番の「ヴルストル・アウフ・クラウト(ソーセージとザワークラウト)」や、パンにはさんだブラートヴルストなどを楽しめます。
窓口で買って外で気軽に食べることもでき、観光途中の昼食にもぴったりです。
📍Thundorferstraße 3, 93047 Regensburg
営業時間:
1月 10:00 – 16:00/土曜日 17:00まで
2~3月 10:00 – 17:00/土曜日 18:00まで
4~12月 10:00 – 19:00(毎日)
🌐公式サイト(英)
石橋(シュタイナーネ橋/Steinerne Brücke)

石橋(シュタイナーネ橋)は、レーゲンスブルクを代表する中世の橋です。建設は1135年に始まり、12世紀の中世建築を代表する傑作とされています。
レーゲンスブルク大聖堂と並ぶ街の重要なランドマークで、現在もドナウ川に架かる石造りの橋として、旧市街の景観を印象づけています。レーゲンスブルク観光局も「中世の驚異」と紹介しており、現存するドイツ最古の橋とされています。
『オルフェウスの窓』の中でも、レーゲンスブルクを代表する景観として何度も登場しています。
ヴァルハラ神殿(Walhalla)

ヴァルハラ神殿は、ドナウ川を見下ろす高台に建つ、古代ギリシャ神殿を思わせる記念堂です。
19世紀、バイエルン王ルートヴィヒ1世の命により、建築家レオ・フォン・クレンツェが設計し、1830年から1842年にかけて建設されました。
「ヴァルハラ」という名前は、北欧神話に登場する英雄たちの館に由来します。内部には、ドイツ語圏の歴史や文化に関わる人物たちの胸像や記念プレートが並び、王侯、政治家、学者、芸術家など、さまざまな人物が顕彰されています。
『オルフェウスの窓』では、レーゲンスブルクの街からヴァルハラ神殿へ向かう場面がありますが、中央駅から約11キロ離れた場所にあるので、走って向かうのはちょっと難しそうです。
📍Walhallastraße 48, 93093 Donaustauf
開館時間:
4月~10月 9:00 – 18:00
11月~3月 10:00 – 12:00/ 13:00 – 16:00
入場料:大人5ユーロ(2026年5月現在)
🌐公式サイト(英)
ヴァルハラ神殿への行き方
市内から神殿へは、約11~12キロの距離があります。ドナウ川を渡る遊覧船に乗るか、中央駅からバスで行く方法があります。
遊覧船で行く方法

ヴァルハラ行きの遊覧船の出発地は 「Anleger 1 Steinerne Brücke」、つまり石橋近くの第1船着き場です。片道の船旅は約45分で、ヴァルハラ側で下船して見学し、後の便でレーゲンスブルクに戻れます。冬場は運航していない時期があるので注意。
遊覧船は Personenschifffahrt Klinger などが提供しています。片道15ユーロ、往復21ユーロ(2026年5月現在)。出発時間は限られているため、必ず事前に公式サイトで確認してください。
バスで行く方法
遊覧船が運航していない時期でも、レーゲンスブルク中央駅からRVVのバス5番でヴァルハラ方面へ行くことができます。下車停留所は「Donaustauf, Walhallastraße」または「Donaustauf, Reifldinger Straße」。停留所からヴァルハラまでは徒歩で上る必要があるため、歩きやすい靴で行くのがおすすめです。最新の時刻はRVV公式サイトで確認してください。
おわりに
レーゲンスブルクは、中世の街並みが今も色濃く残る美しい古都です。そして『オルフェウスの窓』を読んだことがある人にとっては、ただの観光地ではなく、ユリウス、クラウス、イザークたちの運命が始まった特別な場所でもあります。
物語の舞台を思い浮かべながら、石畳の道を歩き、大聖堂を見上げ、ドナウ川の風を感じると、漫画の中で描かれていたレーゲンスブルクの空気が少しだけ近くに感じられるかもしれません。

『オルフェウスの窓』の世界に思いを馳せながら、ぜひレーゲンスブルクの街歩きを楽しんでみてください。
オルフェウスの窓 【セミカラー分冊版】第1巻(電子書籍)池田理代子(著)
ドイツの古都レーゲンスブルクを舞台に、“オルフェウスの窓”に導かれた若者たちの出会いと悲恋を描く、壮大な青春歴史ロマン、セミカラー版。
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