フランクフルトから日帰りで訪れることができる、ヘッセン州の小さな町、アルスフェルト(Alsfeld)。旧市街には400棟を超える木組みの家が残り、中世の面影を今に伝えています。シュヴァルム地方の伝統衣装と『赤ずきん』との結びつきから、「赤ずきんの町」としても知られています。

この記事では、ドイツ・メルヘン街道の町アルスフェルトへのアクセスと、主な観光スポットをご紹介します。小さな町なので、フランクフルトから日帰りでも大丈夫です。
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アルスフェルト(Alsfeld)ってどんな町?

アルスフェルトは、ドイツ中部のヘッセン州、フォーゲルスベルク郡に位置する町です。旧市街には、後期中世から19世紀初頭までに建てられた400棟以上の木組み建築が残されています。
中世には、フランクフルトとテューリンゲン方面を結ぶ交易路「短いヘッセンの道(Kurze Hessen)」沿いの町として発展しました。16世紀には建築の黄金期を迎え、現在も残る市庁舎、ワインハウス、婚礼の家などが建てられています。1975年にはヨーロッパ評議会から「文化財保護のモデル都市」に選ばれました。現在は、ドイツ・メルヘン街道とドイツ木組みの家街道の両方に加盟しています。
アルスフェルトの北に広がるシュヴァルム地方では、未婚女性が赤い帽子をかぶる伝統衣装を着用していました。この帽子が、グリム童話『赤ずきん』の姿に影響を与えたとも言われています。
アルスフェルトへのアクセス
鉄道でのアクセス
フランクフルト中央駅からアルスフェルト駅へは、REまたはRBでギーセン駅へ向かい、RB45に乗り換えます。所要時間は約2時間です。⚠️2026年8月23日まで、夏季工事で一部運休のため、代替交通を利用する必要があります。詳細は公式サイトでご確認ください。
| 出発地 | 電車 | 所要時間 |
|---|---|---|
| フランクフルト中央駅 | RE30・RE98・RB40/41+RB45(ギーセン乗り換え) | 約2時間 |
| ギーセン駅 | RB45 | 約1時間 |
🌐 DB(ドイツ鉄道)またはRMV(ライン=マイン交通連合)の公式サイトから、最新の所要時間や運賃を確認してください。
アルスフェルト駅から旧市街へ
アルスフェルト到着後、町の中心地マルクト広場へは約600m、徒歩で8分ほどです。
ドイツ全土の公共交通機関が定額で使える「Deutschlandticket(ドイチュランドチケット)」ももちろん利用可能です。こちらの記事で詳しく紹介しています。
アルスフェルトの見どころ
アルスフェルト市庁舎(Rathaus Alsfeld)

マルクト広場に建つアルスフェルト市庁舎は、町を象徴する木組み建築です。1512年から1516年にかけて建てられ、石造りの下層部の上に、2層の木組み部分が載っています。
建物の角には、中世に布などの長さを測る際に使われた基準尺「アルスフェルト・エレ(Alsfelder Elle)」が刻まれています。大きく張り出した上階や急勾配の屋根とあわせて、細部にも注目してみてください。
📍住所:Markt 1, 36304 Alsfeld
🌐公式サイト(独)
※内部は、市庁舎見学を含むガイドツアーなどで見学できますが、日程が限られるので公式サイトのイベントカレンダーで確認、申し込みが必要です。
マルクト広場の歴史的建築群(Marktplatz)



市庁舎の周囲には、アルスフェルトの歴史を伝える建物が集まっています。1538年に建設が始まったワインハウス(Weinhaus)は、かつて市がワインを貯蔵し、販売するために使っていた建物です。角には、中世の刑罰に使われた鉄製の首枷(Pranger)が残されています。

ワインハウスの背後には、アルスフェルト最古の木組み住宅とされるマルクト2番地の家(Markt 2)があります。広場の南側に建つ婚礼の家(Hochzeitshaus)は、16世紀に市の祝典や舞踏会のために建てられたルネサンス様式の建物です。
📍住所:Markt, 36304 Alsfeld
🌐公式サイト(独)
聖ヴァルプルギス教会(Walpurgiskirche)

マルクト広場の背後に建つ聖ヴァルプルギス教会は、アルスフェルト旧市街のランドマークです。発掘調査では、現在の教会より古い、三つのアプシスを持つバシリカの基礎が確認されています。
現在の建物には、ロマネスク、ゴシック、ルネサンスと、異なる時代の建築が重なっています。内部には洗礼盤、フレスコ画、彫刻祭壇、聖歌隊席などが残されています。
📍住所:Kirchplatz 1, 36304 Alsfeld
🌐公式サイト(独)
⛪開館期間:5月1日~10月15日
🕛開館時間:月~土 10:30-12:30 と13:30-15:30、日 礼拝後~12:30と13:30-15:30
🎫 入場料:寄付歓迎
アルスフェルト・メルヘン館(Alsfelder Märchenhaus)

アルスフェルト・メルヘン館は、1628年に建てられた木組み住宅を利用した、グリム童話の展示施設です。館内には、グリム童話をテーマにした展示室が設けられ、人形などを使って童話の場面が表現されています。
朗読室や「魔女の部屋」のほか、最上階には19世紀にさかのぼるものを含むドールハウスのコレクションがあります。アルスフェルトがメルヘン街道の町であることを、最も分かりやすく体験できる施設です。
📍住所:Sackgasse 2, 36304 Alsfeld
🌐公式サイト(独)
🕛開館時間:土曜 10:30-12:30+14:00-17:00、日曜 14:00-17:00、クリスマスマーケット開催期間 15:30-18:00(毎日)、ヘッセン州の学校休暇期間 15:00-17:00(毎日)
🎫 入場料:大人 3ユーロ
シュヴァルムの泉(Schwälmer Brunnen)
※シュヴァルムの泉は、長期の修復工事を経て現在再び公開されています。
シュヴァルムの泉の中央には、シュヴァルム地方の伝統衣装を身に着けた「ガチョウ番の娘(Gänseliesel)」の像が立っています。像は1958年に造られ、アルスフェルトとシュヴァルム地方との結びつきを表しています。
少女がかぶっている赤い帽子は、かつてシュヴァルム地方の未婚女性が身に着けていたものです。この伝統衣装の赤い帽子は、グリム童話『赤ずきん』との関連でも語られることがあります。
📍住所:Obergasse, 36304 Alsfeld
🕛見学自由(屋外モニュメント)
おすすめの書籍
シリーズ紹介
当サイトでは、グリム童話1812年初版の翻訳プロジェクトを連載しています。これからもどんどん追加予定なので、ぜひ【グリム童話カテゴリー】をのぞいてみてください。


おわりに
アルスフェルトの木組みの建物は、メルヘンの世界そのものです。中世の世界に浸り、当時のドイツの佇まいを垣間見て、グリム童話の世界に想いを馳せるにはピッタリの町ですね。

メルヘン街道の中の、小さな宝物みたいなアルスフェルト。ぜひみなさんも訪れてみてください。
📚 ドイツ文学の名作紹介や作品解説、原文翻訳シリーズをまとめています。物語や詩を通してドイツ語圏の文学世界にふれられる【ドイツ文学と翻訳カテゴリー】もあわせてチェックしてみてください。
画像出典:
*1 By Tilman2007 – Own work, CC BY-SA 4.0, Link
*2 By Krzysztof Golik – Own work, CC BY-SA 4.0, Link
*3 By foto@NikolasBecker.de – Own work, CC BY-SA 3.0, Link
*4 By Ymblanter – Own work, CC BY-SA 4.0, Link
*5 By Tilman2007 – Own work, CC BY-SA 4.0, Link
*6 By Oliver Abels (SBT) – Own work, CC BY 2.5, Link
*7 By Ewkaa – Own work (Photo taken by Ewkaa, CC BY-SA 3.0, Link
*8(アイキャッチ画像) By Fofarama – Flickr, CC BY 2.0, Link


