『ニーベルンゲンの歌』は、中世ドイツ文学を代表する英雄叙事詩です。全39の「冒険」から成り、王女クリームヒルト、英雄ジークフリート、ブリュンヒルト、ハーゲンらの運命が、壮大な物語として語られます。
この連載では、Karl Bartsch 編『Das Nibelungenlied』1867年版を底本に、各冒険を現代語で読みやすく訳しています。記事の最後には、使用した原文も掲載しています。本記事の現代語訳は、当サイトによる新釈です。無断転載はご遠慮ください。
前編はこちら
【第三の冒険】要約
ジークフリートはクリームヒルトの美しさを聞き、彼女に求婚することを決意する。両親は思いとどまらせようとするが、彼は自分の意志を曲げず、必要ならば力ずくでも乙女を得ようと考える。そこで彼は、十一人の供を連れ、華やかに身支度を整えた。
七日目の朝、一行はヴォルムスに到着する。そこでは誰も彼らのことを知らなかったが、やがてハーゲンが呼ばれ、その見知らぬ客がジークフリートであると見抜く。そして同時に、彼のこれまでの武勇を語る。ジークフリートは丁重に迎えられるが、自分がこの地へ来た目的は、グンターからその国を戦い取ることだと言う。けれども彼はなだめられ、クリームヒルトを見ることのないまま、一年を宮廷で過ごすことになる。
登場人物
- ジークフリート:ネーデルラントから来た若き英雄。
- グンター:ブルグントの王。ヴォルムスの宮廷にいる。
- クリームヒルト:グンターの妹。美しい王女として知られている。
- ハーゲン:ブルグントの重臣。諸国の事情に詳しい人物。
- ゲルノート:グンターの弟。ブルグント王家の一員。
- オルトヴィーン:メッツの勇士。ハーゲンの親族。
- シルブングとニーベルング:ニーベルング族に関わる二人の王子。
- アルブリヒ:ニーベルングの宝に関わる小人。
【第三の冒険】ジークフリート、ヴォルムスへ(後編)
ハーゲンは、グンターが何を望んでいるのか尋ねた。王は言った。「私の館に、勇士たちが来ている。だが、この国では誰も彼らを知らぬ。お前が彼らを見たことがあるなら、ハーゲンよ、私にありのままを告げてほしい。」
「そういたしましょう」と、ハーゲンは言った。そして窓辺へ進み、客人たちの姿を見るまで、目を走らせた。彼らの装いと衣は、ハーゲンの目にも見事なものに映った。だが、ブルグントの勇士たちにとって、彼らは見知らぬ者たちであった。
ハーゲンは言った。あの勇士たちがどこからラインの地へ来たのであれ、彼らは王侯か、少なくとも王侯の使者であろう、と。「彼らの馬は美しく、衣も立派です。どこから来た者であろうとも、彼らは堂々たる心を持つ者たちです。」
さらにハーゲンは言った。「私はこう申し上げましょう。私はまだジークフリートを見たことはありませんが、事情がどうあれ、あそこをあれほど堂々と歩いている勇士こそ、その人ではないかと思います。」
「彼はこの国へ、新たな噂を運んできました。あの英雄の手は、勇敢なニーベルング族を打ち倒しました。富める王子たち、シルブングとニーベルング(※ニーベルング族の2人の王子)をも。彼は力強い一撃によって、驚くべきことを成し遂げたのです。」
「その英雄が、誰の助けもなくただひとり馬を進めていたときのことです。確かにそう聞いております。彼はある山の前で、ニーベルングの宝のそばに、多くの勇ましい男たち(2人の王子とニーベルング族の男たち)を見つけました。その男たちは、それまでジークフリートにとって見知らぬ者たちでした。」
「ニーベルングの宝は、洞のある山から運び出されていました。さあ、さらにお聞きください。ニーベルングの者たちは、その宝を分けようとしていました。勇士ジークフリートはそれを見て、たいそう不思議に思ったのです。」
「ジークフリートは男たちのすぐそばまで近づき、彼らを見ました。彼らもまた、ジークフリートに気づきました。そのうちのひとりが言いました。『ここへやって来たのは、ネーデルラントの英雄、強きジークフリートだ。』彼はニーベルング族のもとで、思いがけない出来事に出会うことになりました。」
「シルブングとニーベルングは、その勇士を丁重に迎えました。そして若き高貴な王子たちは、相談のうえ、その見事な男(ジークフリート)に宝を分けてほしいと頼みました。彼らがあまりにも強く望むので、ジークフリートはその役を引き受けたのです。」
「私たちが聞いたところによれば、彼はそこに、百台の荷車でも重くて運ぶほどの宝石を見ました。さらに、ニーベルングの国から来た赤き黄金は、それよりも多くありました。それらすべてを、勇敢なジークフリートの手で分けることになったのです。」
「彼ら(2人の王子)は礼として、ジークフリートにニーベルングの剣を与えました。けれども、彼らのために果たすはずだったその務めは、かえって彼らに悪い結果をもたらしました。ジークフリートは務めを最後まで果たすことができませんでした。彼らは怒りを抱いていたのです。」
「彼らにはさらに、友として十二人の勇ましい男たちがいました。それは力強い巨人たちでした。けれども、それが何の役に立ったでしょうか。ジークフリートの手は怒りのうちに彼らを打ち倒し、さらにニーベルングの国の七百人の勇士たちを従わせました。」
「そのとき彼が用いたのは、バルムンクと呼ばれる良き剣でした。その強き剣と勇敢な男を前に、多くの若き勇士たちは恐れを抱くようになりました。彼らは国も城々もあわせて、ジークフリートに仕えると申し出たのです。」
「富める二人の王を、この勇士は打ち倒しました。その後、彼はアルブリヒのために大きな危機に陥りました。アルブリヒは、ジークフリートの大いなる力をまだ知らぬうちに、手ずから主君たちの仇を討とうとしたのです。」
「しかし、力ある小人は戦いでジークフリートにかなうことができませんでした。二人は野の獅子のように山へ向かって駆けました。そこでジークフリートは、アルブリヒから隠れ蓑を奪い取りました。こうして恐るべき男ジークフリートは、宝の主となったのです。」
「戦う勇気を持つ者たちは、皆そこに倒れていました。ジークフリートはただちに、赤き黄金の宝を運ばせました。ニーベルングの者たちが最初にそれを運び出した場所へ、再び戻させたのです。そして強きアルブリヒは、宝を守る番人とされました。」
「アルブリヒは、ジークフリートに従僕として仕えることを誓いました。あらゆる務めを果たす用意が、彼にはありました。」トロニエのハーゲンはそう語った。「これが、彼の成し遂げたことです。これほど恐るべき力を持つ勇士は、いまだかつていませんでした。」
「さらに、彼について私の知ることがあります。あの英雄の手は、一匹の竜を打ち倒しました。彼はその血を浴び、肌は角のように硬くなりました。もはやどのような武器も彼を斬ることはできません。そのことは、これまで幾度も確かめられています。」
「ですから、私たちはこの男を友好的に迎えるべきです。この立派な勇士の憎しみが、私たちへ向けられぬように。彼は実に勇敢な心の持ち主です。好意をもって迎えねばなりません。彼はその力によって、あまりにも多くの驚くべきことを成し遂げてきたのです。」
そこで王は言った。「お前の言うことは、まことに正しい。見よ、あの立派な勇士が、勇敢に、恐れを知らぬ様子で立っている。彼も、その家臣たちも、戦いを望んでいるように見える。われらは下へ降り、あの英雄たちを迎えに行こう。」
「礼を尽くしてお迎えしてよいでしょう」と、ハーゲンは言った。「彼は高貴な家柄の者であり、王の子です。その立ち居振る舞いを見るかぎり、神に誓って申し上げますが、彼がここまで馬を進めて来た目的は、決して小さなものではありますまい。」
すると、この国の王は言った。「彼を歓迎しよう。お前の言葉からすれば、彼は勇敢で高貴な男である。そのことは、ブルグントの国でも彼の益となるだろう。」こうしてグンター王は、ジークフリートのいるところへ向かった。
館の主である王とその勇士たちは、客人を丁重に迎えた。挨拶に欠けるところは何もなかった。それに対して、英雄ジークフリートもまた深く礼を示した。人々がこれほど友好的に挨拶してくれたからである。
すぐに王は言った。「高貴なるジークフリートよ、あなたがなぜこの国へ来られたのか、私はたいそう不思議に思っている。どのような目的で、ラインの地ヴォルムスへ来られたのか。」すると客人は王に答えた。「それを隠さずお話しいたしましょう。」
「父の国で、私はこのような噂を聞きました。ここには、これまでどの王のもとにもいなかったほど勇敢な勇士たちがいるというのです。その真実を、私はぜひ知りたいと思いました。そう何度も聞かされたために、私はここへ来たのです。」
「あなたについても、その勇敢さを称える話を聞きました。戦において、あなたほど勇敢な王はいないというのです。国じゅうの人々が、そのように語っています。私はその真実を知るまでは、じっとしていられませんでした。」
「私もまた勇士であり、いつか王冠を戴く者です。私は、自分が民と国を正当に治める者であると、人々に認めさせたいのです。そのために、私は自らの名誉と命を賭けます。」
「もしあなたが、世に広く言われているほど勇敢な心を持つ方なら、それを喜ぶ者がいようと、悲しむ者がいようと、私は、あなたがここに持つものを力で奪い取ります。この国も城々も、すべて私のものとして従わせるつもりです。」
王も、その家臣たちも、彼の奇妙な言葉を聞いてたいそう驚いた。ジークフリートが、王の国を奪おうと考えていると知ったからである。それを聞いた勇士たちは、たちまち怒りを覚えた。
「私が何をしたというのか」と、英雄グンターは言った。「父がこの世で長く、名誉とともに治めてきたものを、なぜ他人の力によって失わねばならぬのか。それでは、われらも騎士として生きる者だということを、示せなくなってしまうだろう。」
「私はこの考えを捨てるつもりはない」と、ジークムントの子は再び言った。「もしあなたの力があなたの国に平和を保てないのなら、私がそこで支配する。だが、私の相続すべき国についても、あなたが力によって得るならば、それはあなたのものとなるだろう。」
「あなたの相続地と私の相続地を、同じ賭けの対象としよう。われら二人のうち、相手を打ち負かすことのできた者に、民も国もすべて従うのだ。」それに対して、ハーゲンとゲルノート(グンターの弟)がともに言葉を返した。
「そのような考えは、我々には及ばぬ」と、ゲルノートは言った。「国を得るために、英雄たちの手にかかって誰かが死ぬようなことを、我々は望まぬ。我々は十分な力を持っている。我々に仕えるこの国に、これ以上ふさわしい主がどこにいるというのか。」
彼の友人たちは、怒りに満ちて周囲に立っていた。その中には、メッツのオルトヴィーン卿もいた。彼は言った。「この和解は、私には心から不快です。強きジークフリートは、何の理由もなく、あなた方に戦いを挑んだのです。」
「たとえあなた方兄弟にこれほどの守りがなく、彼が王の大軍を連れて来ていたとしても、私は必ず、この立派な勇士に、その度を越した傲慢を捨てさせてみせましょう。」
それを聞いて、ネーデルラントの英雄は激しく怒った。「お前の手が、私に向かって上げられることなど許さぬ。私は富める王であり、お前は王に仕える身だ。お前のような者が十二人いたとしても、戦いで私に立ち向かうことはできぬだろう。」
そこでメッツのオルトヴィーン卿は、剣を取ろうとした。彼はまことに、トロニエのハーゲンの妹の子にふさわしい男であった。ハーゲンがそれまで黙っていることを、王は残念に思った。そこへ、勇敢で頼もしい騎士ゲルノートが割って入った。
ゲルノートはオルトヴィーンに言った。「怒りをおさめよ。ジークフリート殿は、私たちにまだそれほどひどいことをしたわけではない。私の考えでは、まだ友好的に事を収めることができる。そして彼を友として得ることこそ、私たちにはふさわしいだろう。」
すると強きハーゲンが言った。「あなたの勇士たちすべてにとって、彼が戦いを求めてラインの地へ来たことは、まことに嘆かわしいことです。彼は来ない方がよかった。私の主君たちは、彼にそこまでされるいわれはありません。」
それに対して、力ある英雄ジークフリートが答えた。「ハーゲン殿、私の言葉が気に入らぬなら、ここブルグントの地で、私の力がどれほど強いものか、お見せしましょう。」
「それは私が止めてみせる」と、ゲルノートは再び言った。そして彼は、家臣たち全員に、怒りにまかせた言葉を口にすることを禁じた。そのような言葉を聞けば、彼自身も辛いからである。そのときジークフリートもまた、あのすばらしい乙女のことを思い出していた。
「あなた方と我々が戦うことに、何の意味があるのか」と、ゲルノートは再び言った。「たとえどれほど多くの英雄がそこで死んだとしても、我々に得る名誉は少なく、あなたに得る益も少ない。」これに対して、ジークムント王の子ジークフリートは答えた。
「なぜハーゲンもオルトヴィーンもためらうのだ。ここブルグントには、彼らの友がこれほど多くいるというのに、なぜその者たちを率いて、すぐに戦おうとしないのか。」だが彼らは、それ以上言うことを許されなかった。ゲルノートがそう禁じたためである。
「あなたはここで、我々に歓迎される客人だ」と、ウーテの子(ゲルノート)は言った。「あなたも、ここにいる供の勇士たちも。我々兄弟は、喜んであなた方をもてなそう。」そう言って、客人たちにグンター王の葡萄酒を出すよう命じた。
すると、この国の主(グンター)は言った。「われらの持つものはすべて、あなたが礼を尽くして望むなら、いつでもあなたのものだ。われらは財も血も、あなたと分かち合おう。」その言葉を聞いて、勇士ジークフリートの心も少しやわらいだ。
ジークフリート一行の荷物はすべて預けられ、見つかるかぎり最上の宿が用意された。従者たちにも、よい休息の場が整えられた。こうしてブルグントの国では、今やこの客人を喜んで迎えるようになった。
それから幾日ものあいだ、人々は彼を手厚くもてなした。そのもてなしは、言葉にできるよりも十倍は大きなものであった。彼は自分の力によって、それを勝ち取ったのである。そのことは信じてよい。彼を見て、妬みや憎しみを覚える者は、ほとんどいなかった。
王たちも家臣たちも、多くの遊びや競技を催した。何をやっても、彼は常に最も優れていた。彼に肩を並べる者は誰もいなかった。それほど彼の力は大きかったのである。石を投げても、槍を投げても、彼は誰よりも勝っていた。
騎士たちが礼儀正しく、婦人たちの前で遊びや競技に興じるとき、人々はいつもネーデルラントの英雄を喜んで見つめた。一方、彼の心は、気高い恋へと向けられていた。
どのような遊びや競技が始まっても、彼はそれに応じる用意があった。(そして)彼は心のうちに、ひとりの美しい乙女を抱いていた。まだ一度も彼を見たことのないその乙女もまた、ひそかに彼について多くの好ましい話を聞いていた。
宮廷で若者たちが遊びを始めると、従者も騎士も集まり、その様子をクリームヒルトは窓からしばしば眺めていた。気高い王女である彼女は、ほかの楽しみなど必要ないほどにそれを楽しんで眺めていた。
もしジークフリートが、自分の心に抱く乙女が彼を見ていると知っていたなら、それだけで彼には十分すぎる楽しみとなっただろう。もし彼の目が彼女を見ることができたなら、この地上でそれ以上の喜びを得ることはなかっただろう。
英雄たちとともに宮廷にいるとき、ジーゲリントの子(ジークフリート)はひときわ見事な姿で立っていた。その姿を見る多くの婦人たちは、心のうちで彼に好意を寄せた。
彼は幾度も思った。「どうすれば、あの高貴な乙女をこの目で見ることができるのだろう。私はもう長いこと、心から彼女を愛しているというのに。彼女は私にとってまだ見知らぬ人だ。そのことが、私の心を深く苦しめる。」
富める王たちが自分たちの領地へ馬を進めるときには、勇士たちもまた皆、それに従わねばならなかった。そのためジークフリートもまた、ともに行かねばならなかった。それは乙女を悲しませた。彼は彼女への愛のために、多くの苦しみを耐えていたのである。
このようにして、彼はグンターの国で、その君主たちのもとで、まる一年を過ごした。そのあいだ、彼は愛しい乙女を一度も見ることがなかった。やがて彼女によって、彼は多くの喜びを得ることになり、また多くの悲しみをも得ることになる。
※底本:Karl Bartsch 編『Das Nibelungenlied』Leipzig: F. A. Brockhaus, 1867年版を使用。
📚 ドイツ文学の名作紹介や作品解説、原文翻訳シリーズをまとめています。物語や詩を通してドイツ語圏の文学世界にふれられる【ドイツ文学と翻訳カテゴリー】もあわせてチェックしてみてください。
資料:【第三の冒険(後編)】原文
以下の原文は、Karl Bartsch 編『Das Nibelungenlied』1867年版をもとに、当サイトで読みやすいよう書き起こしたものです。誤字・脱字があった場合も、当サイトでは責任を負いかねます。
The following original text has been transcribed by this site for readability, based on Karl Bartsch’s 1867 edition of Das Nibelungenlied. This site assumes no responsibility for any typographical errors or omissions.
Der folgende Originaltext wurde auf Grundlage der von Karl Bartsch herausgegebenen Ausgabe von Das Nibelungenlied aus dem Jahr 1867 von dieser Website in lesbarer Form transkribiert. Für etwaige Tippfehler oder Auslassungen übernimmt diese Website keine Verantwortung.
Drittes Abenteuer 83-138
83
Was Gunther von ihm wolle, fragte Hagen.
„In meinem Haus sind Degen, das laßt euch sagen,
Die hier Niemand kennet: habt ihr sie je gesehn,
Des sollt ihr mir, Hagen, die volle Wahrheit gestehn.“—
84
„Das thu’ ich“, sprach Hagen. Zum Fenster trat er da,
Sein Auge ließ er schweifen, bis er die Gäste sah.
Ihm behagt’ ihr Aufzug wohl und ihr Gewand;
Sie waren fremd den Recken im burgundischen Land.
85
Er sprach, woher die Recken auch kämen an den Rhein,
Es möchten, mein nicht Fürsten, doch Fürstenboten sein.
„Schön sind ihre Rosse, ihre Kleider gut;
Von wannen sie auch fahren, sie haben herrlichen Muth.“
86
Also sprach da Hagen: „Ich will das wol gestehn,
Obgleich ich Siegfrieden nimmer noch gesehn,
So möcht’ ich doch wol glauben, wie’s auch darum steht,
Daß Er es sei, der Recke, der so herrlich dort geht.
87
Er bringet neue Märe her in dieses Land.
Die kühnen Nibelungen schlug des Helden Hand,
Schilbung und Nibelungen, die Königskinder reich;
Er schuf starke Wunder mit manchem kräftigen Streich.
88
„Als der Held alleine ritt, aller Hülfe bar,
Fand er vor einem Berge, das sagt man mir fürwahr,
Bei Nibelung’s Horte manchen kühnen Mann,
Der ihm fremd gewesen, bis er die Kunde hier gewann.
89
„Man hatt’ herausgetragen Nibelung’s Hort
Aus einem hohlen Berge. Nun höret weiter fort:
Der Nibelungen Mannen wollten theilen ihn;
Das sah der Degen Siegfried, gar wunderbar es ihm schien.
90
„Er kam so nah zu ihnen, daß er die Helden sah
Und auch ihn die Degen. Einer sagte da:
»Hier kommt der starke Siegfried der Held aus Niederland.«
Seltsame Abenteuer er bei den Nibelungen fand.
91 „Den Recken wohl empfingen Schilbung und Nibelung,
Den Schatz zu theilen baten die edeln Fürsten jung
Nach allgemeinem Rathe den waidlichen Mann.
Da sie’s so sehr begehrten, so nahm er dessen sich an.
92
„Er sah so viel Gesteines, wie man uns kundgethan,
Hundert Lastwagen trügen schwer daran;
Noch mehr des rothen Goldes aus Nibelungenland:
Das alles sollte theilen des kühnen Siegfriedens Hand.
93
„Sie gaben ihm zum Danke Nibelung’s Schwert,
Doch schlimmer Lohn war ihnen durch den Dienst beschert,
Den ihnen leisten sollte Siegfried der Degen gut.
Er konnt’ es nicht vollenden; sie hatten zornigen Muth.
94
„Sie hatten da zu Freunden zwölf kühne Mannen noch,
Die starke Riesen waren; was half das jedoch?
Die erschlug im Zorne Siegfriedens Hand,
Und siebenhundert Recken zwang er vom Nibelungenland
95
„Mit dem guten Schwerte, das hieß Balmung,
Das sich begann zu fürchten mancher Recke jung
Vor dem starken Schwerte und dem kühnen Mann;
Sie boten ihm zu Dienste das Land mit sammt den Burgen an.
96
„Die reichen Kön’ge beide schlug der Degen todt.
Er kam nachher durch Albrich in gar große Noth;
Der wollte seine Herren rächen mit der Hand,
Eh’ er die große Stärke noch an Siegfried erkannt.
97
„Da konnt’ ihn nicht im Kampfe bestehen der starke Zwerg.
Wie wilde Löwen liefen die Beiden an den Berg,
Wo er den Nebelmantel Albrich abgewann.
Da war Herr des Hortes Siegfried der furchtbare Mann.
98
„Die Muth zu fechten hatten, die lagen Alle todt.
Er ließ sofort nun tragen den Schatz von Golde roth,
Wo Nibelung’s Mannen zuerst ihn hergebracht.
Da ward zum Kammerhüter der starke Albrich gemacht.
99
„Daß er als Knecht ihm diene, schwur er einen Eid;
Zu aller Art von Diensten war er ihm bereit.“
So sprach von Tronje Hagen: „Das hat er geschafft;
Nie besaß ein Recke noch so furchtbare Kraft.
100
„Noch weiß ich von ihm anderes, was mir ist bekannt:
Einen Linddrachen schlug des Helden Hand.
Er badet’ in dem Blute, wie Horn ward seine Haut,
Ihn schneidet keine Waffe; das hat man oftmals erschaut.
101
„Laßt uns den Herrn begrüßen mit freundlichem Muth,
Daß seinen Haß nicht wende auf uns der Recke gut.
Er ist so kühnen Sinnes, man soll ihn hold empfangen;
Er hat mit seiner Stärke so manches Wunder gethan.“
102
Da sprach der König wieder: „Du hast wol wahr gesagt.
Sich dort der Recke bieder, kühn und unverzagt,
Ihn und seine Degen, in Kampfesverlangen stehn.
Wir wollen ihm entgegen hinunter zu den Helden gehn.“—
103
„Mit Ehren“, sprach da Hagen, „könnt ihr das auch schon;
Er ist von edlem Stamme, eines Königs Sohn.
Er sieht so aus nach seiner Haltung, beim Herrn Christ,
Als sei der Zweck kein kleiner, um den er hergeritten ist.“
104
Da sprach des Landes König: „Willkommen soll er sein.
Er ist kühn und edel, das lehrt die Rede dein.
Das soll ihm auch frommen in Burgundenland.“
Da ging der König Gunther hin, wo er Siegfrieden fand.
105
Der Wirth und seine Recken empfingen so fürwahr
Den Gast, daß nichts an Gruße zu vermissen war.
Dagegen war des Helden Dank auch nicht gering,
Daß man ihn mit Gruße also freundlich empfing.
106
Sofort sprach nun der König: „Mich wundert es gar sehr,
Warum ihr, edler Siegfried, kommt in dies Land daher,
Und welcher Zweck euch führte zu Worms an den Rhein?“
Da sprach der Gast zum König: „Das soll euch unverhohlen sein.
107
„Man sagte mir die Märe in meines Vaters Land,
Daß hier bei euch wären (das hätt’ ich gern erkannt)
Die allerfühnsten Recken (oft sprach man so zu mir),
Die je gewann ein König; darum sehet ihr mich hier.
108
„Von euch auch hört’ ich rühmen eure Tapferkeit,
Es gebe keinen König, der kühner sei im Streit.
Deß reden viel die Leute ringsumber im Land;
Ich kann es nicht verwinden bis ich die Wahrheit erkannt.
109
„Ich bin auch ein Recke, der einst Krone trägt.
Ich möchte das erreichen, daß man die Meinung hegt,
Daß ich mit Recht besitze die Leute wie das Land.
Darum setz’ ich meine Ehre und mein Leben zum Pfand.
110
„Seid ihr so kühnen Muthes, wie’s heißet weit und breit,
So gilt mir gleich, ist Jemand es lieb oder leid:
Ich will von euch erzwingen, was ihr besitzet hier,
Das Land sammt den Burgen soll unterthänig werden mir.“
111
Den König und nicht minder die Mannen wunder nahm
Die seltsame Märe, die er hier vernahm,
Daß er ihm zu nehmen gedachte sein Reich.
Das hörten seine Degen, die wurden zornig sogleich.
112
„Wie hätt’ ich das verschuldet“, sprach Gunther der Held,
„Was lang’ besaß mein Vater mit Ehren auf der Welt,
Daß ich das verlöre durch eines Andern Kraft?
Das hieße schlecht beweisen, daß wir auch üben Ritterschaft.“—
113
„Ich will davon nicht lassen“, sprach wieder Siegmund’s Kind,
„Wenn Frieden deinem Lande nicht deine Kraft gewinnt,
So will ich drin gebieten; doch auch das Erbe mein,
Erwirbst du es durch Stärke, soll dir unterthänig sein.
114
„Dein Erb’ und auch das meine sei der gleiche Preis.
Wer von uns den andern zu besiegen weiß,
Dem soll es alles dienen, das Volk wie das Reich.“
Da sprach dagegen Hagen und mit ihm Gernot zugleich.
115
„Fern liegt unsern Sinnen“, sprach da Gernot,
„Uns Länder zu gewinnen, sodaß drum Jemand todt
Vor Heldenhänden liege; wir sind reich an Macht,
Das Land, das uns dienet, wo wär’ es besser angebracht?“
116
Grimmen Muthes standen umher die Freunde sein.
Da war auch unter ihnen von Metz Herr Ortwein;
Der sprach: „Die Versöhnung ist mir von Herzen leid.
Euch hat der starke Siegfried grundlos gefordert zum Streit.
117
„Wenn ihr und eure Brüder nicht hättet solche Wehr
Und er mit sich brächte ein ganzes Königheer,
Ich wollt’ es doch erreichen, daß der Recke gut
Billig lassen müßte diesen starken Uebermuth.“
118
Darob ergrimmte mächtig der Held von Niederland:
„Nicht darf ich mir entgegen erheben deine Hand;
Ich bin ein reicher König, du stehst in Königs Lehn,
Es dürften deiner zwölf mich im Streit nicht bestehn.“
119
Nach Schwertern rief da heftig von Metz Herr Ortwein;
Er durfte Hagens Schwestersohn, des Tronjers, wahrlich sein.
Daß der so lang’ geschwiegen, das war dem König leid.
Da trat dazwischen Gernot, der Ritter kühn und allbereit.
120
Er sprach so zu Ortwein: „Laßt euer Zürnen gehn;
Uns ist von Herrn Siegfried so Schlimmes nicht geschehn.
Wir können noch in Güte, das rath’ ich, lenken ein
Und ihn zum Freund gewinnen, das möcht’ uns ziemlicher sein.“
121
Da sprach der starke Hagen: „Uns ist wol billig leid,
Allen deinen Degen, daß er je zum Streit
Her an den Rhein geritten; er ließ es besser sein;
Ihm haben also Schlimmes nicht gethan die Herren mein.“
122
Zur Antwort gab da Siegfried, der kräftige Held:
„Wenn euch, was ich gesprochen, Herr Hagen, nicht gefällt,
So will ich schauen lassen, wie die Hände mein
Gedenket gar gewaltig hier im Burgundenland zu sein.“—
123
„Das hoff’ ich zu verhindern“, sprach wieder Gernot.
Allen seinen Degen zu reden er verbot
Uebermüth’ge Worte, die ihm wären leid.
Da gedacht’ auch Siegfried an die herrliche Maid.
124
„Ziemt’ uns mit euch zu streiten?“ sprach wieder Gernot.
„Wenn noch so viele Helden dabei blieben todt,
Wir hätten wenig Ehre, ihr wenig Nutz davon.“
Ihm gab zur Antwort Siegfried, König Siegmundens Sohn:
125
„Warum zögert Hagen und auch Ortwein?
Daß er nicht eilt zu streiten mit den Freunden sein,
Deren er so manchen hier in Burgund doch hat?“
Sie durften nicht mehr reden; das geschah auf Gernot’s Rath.
126
„Ihr seid uns hier willkommen“, so sprach Ute’s Kind,
„Mit euern Heergesellen, die hier bei euch sind.
Wir wollen gern euch dienen, ich und die Brüder mein.“
Da hieß man den Gästen schenken König Gunther’s Wein.
127
Da sprach der Wirth des Landes: „All was unser ist,
Begehrt ihr es in Ehren, sei euer alle Frist;
Wir wollen mit euch theilen unser Gut und Blut.“
Da ward dem Degen Siegfried ein wenig sanfter zu Muth.
128
Aufheben ließ man ihnen ihr sämmtliches Gewand,
Und schaffte Herberge, die beste, die man fand.
Für Siegfriedens Knechte schuf man gute Rast.
Im Burgundenlande sah man gern jetzt den Gast.
129
Man bot große Ehren manchen Tag nun an
Zehnmal mehr dem Hehren als ich euch sagen kann.
Durch Kraft hatt’ er’s errungen; glauben mögt ihr das,
Ihn sah wol selten Einer, der ihm trüge Neid und Haß.
130
Die Kön’ge sammt den Mannen viel Kurzweil stellten an;
Er war doch stets der Beste, was man auch begann.
Ihm gleichthun konnt’ es Keiner, so groß war seine Kraft,
Ob sie den Stein warfen oder schössen den Schaft.
131
Wenn nun bei den Frauen in ihrer Höflichkeit
Kurzweile trieben die Ritter lustbereit,
So sah man stets den Helden gern von Niederland.
Er hatt’ auf hohe Minne seine Sinne gewandt.
132
Was man beginnen wollte, dazu war er bereit.
Er trug in seinem Herzen eine holde Maid,
Und auch ihn die Jungfrau, die er noch nimmer sah,
Von der ihm in Verborgenem manch liebe Rede geschah.
133
Wenn auf dem Hof zu spielen das junge Volk begann,
Geldknecht und Ritter, das sah oft mit an
Kriemhild durch die Fenster, die Königstochter hehr;
Sie braucht’ in solchen Stunden nicht andre Kurzweile mehr.
134
Wüßt’ er, daß ihn sähe, die er im Herzen trug,
Davon hätt’ er immer Kurzweil genug.
Ich glaub’ es wol zu wissen, sähen seine Augen sie,
Ihm könnt’ auf dieser Erde größere Freud’ erleben nie.
135
Wenn er bei den Helden auf dem Hofe war,
Wie zur Kurzweil Leute thun noch immerdar,
So stand so hold zu schauen Siegelindens Kind,
Daß manche Frau im Herzen ihm ward liebereich gesinnt.
136
Gar manches mal gedacht’ er: „Wie soll das geschehen,
Daß ich die edle Jungfrau mit Augen könne sehen,
Die ich von Herzen minne nun schon lange Zeit?
Die ist mir eine Fremde; das schafft mir inniges Leid.“
137
Wenn die reichen Könige ritten in ihr Land,
So mußten auch die Recken mit ihnen all zur Hand.
So mußte (das betrübte die Maid) auch Siegfried mit,
Der um ihre Minne viele Mühsal erlitt.
138
So wohnt’ er bei den Herren, das ist alles wahr,
In dem Lande Gunther’s wol ein ganzes Jahr,
Daß er die Minnigliche in der Zeit nie sah,
Durch die ihm bald viel Liebes und auch viel Leides geschah.


